Midnight Blue

不健全CDと音声作品の感想

執着eye(cv河村眞人)

「せっかくの初回だしなにか思い入れのあるCDがいいかな~」とか思ったんですけど思い入れのないCDなんてそもそも無いわ。ということで初回は感想を書きやすそうなものにしました。

 

 

 

執着eye(cv河村眞人)

 

初回からわりと圧が強めな男の感想書きます。

ガラスにぴったりくっついてこっちを見てくるよぉ…これジャケット表は「執着eye」というタイトル通りの執念というか「絶対逃がさないよ…♡」みたいな圧を感じるのに対し、ジャケット裏は本当に同じCDのジャケットか!?!?と思うくらい穏やかなんです。逆に怖いからぜひ実物を見てほしい。

 

あらすじ(公式サイトから引用)

誰かが、私を見つめている――。

付き合っていた亮から突然の別れを告げられたあなたは、 直後から始まったストーカーの執拗な嫌がらせに憔悴しきっていた。

そんなあなたの異変に気づき、食事に誘ってくれた頼れる上司の浩介(こうすけ)。
信用のおける浩介に、あなたはストーカー被害に悩んでいたことを打ち明ける。 助けになりたいと言ってくれた浩介を心強く思うあなた。
しかし、ストーカー被害は収束するどころか日に日にエスカレートしていく。


「もしかしたら身近な人物が犯人じゃないか」とヒロインに諭し始める浩介。 そんなある日、突然亮があなたの家にやってきて……。

ヤンデレとサスペンスが交錯する物語の真の結末とは……。

この執着は、『愛』か『狂気』か。

 

 あ~~~もうあらすじ読むだけで楽しくなってくる!!!!

古今東西いろんなヤンデレ・ヤバいやつ作品に触れてきた人間ならこんなの100%上司が怪しいってわかりますよね。は~~~楽しい……

以下各トラックの感想などです。

 

 

 

〇トラック1 視線

冒頭1分ちょいまでの坂上さんは「仕事を教えてくれ差し入れもくれる優しい上司」という感じですが、場面転換後の彼はヒロインの盗撮写真を使って自慰をし始めます(マジ)。

さっきまでのステキな上司はどこへ。擬態(?)が上手いにもほどがあるわ……

新しい写真の君もかわいい…♡悩んでる表情もかわいかった…♡とうっとりしてる彼、いきなり「ダメだ……この部屋にいると我慢できない……」とか言い出して1人でし始めるんでめちゃくちゃ戸惑いました。

最中に写真に向かって「君に見られていると思うと…最高の気分だ」と言い放ったあたりあ~なかなかヤバいやつだな!と思いますし、最中もわりと平常時と同じ調子なので穏やかな狂気を感じさせます。

部屋ってことはおそらく壁にも盗撮写真が貼ってあったり私物が置いてあったりするんだろうな……コラ!「本物の君をここに加えたい」とか言うんじゃありません!

発言のところどころにヒロインに対する支配欲とか独占欲が滲み出てるのですが、こういうところが坂上浩介という男を表してるな、と何度も聞いた今では思いますね……

 

〇トラック2 2つの悩み

ヒロインが頼れる上司(うん…)である坂上さんにストーカー被害の悩みを相談するところから始まります。

こっちは「いやその人さっき貴女のことおかずにしてましたよ」って気分だし、相談相手が間違ってることなんてもう自明なわけですが、ヒロインにとって坂上さんは頼れる優しい上司だから……しょうがないね……

大事にしたくないからなるべく警察には行きたくない、というヒロインに対して坂上さんは「しばらくは俺が送って、それでも実害が続くなら警察に行こう」と提案します。

提案から連絡先交換、その後のヒロインの恋愛相談(坂上さん的にはこっちの方が重要だったんだろうな…)までの流れがあまりにスムーズであ~~~狡猾って感じです。

どうでもいい話ですが、元カレの名字が「真中」なのでこう……シチュCD聞いてる人はちょっとドキッとするよね……

 

〇トラック3 混濁

出キス。

恋愛相談に対する坂上さんの「こんなときは飲もうよ」の返しにまんまと乗せられたヒロインが、そのままベッドに連れていかれて…という感じです。

酔って相手の意識がはっきりしていないだろうところを仕留めにかかるあたり、抜け目がないし本当に狡猾(褒めてる)。

最中の坂上さんは「穏やかなS・主導権は絶対に渡さない」という感じです。

「君と初めて繋がれるのに……一瞬で終わらせたくなくて……」というセリフから彼の長きにわたる妄執がめちゃくちゃ伝わってきます。

最中の坂上さんの実況(?)や感想、すごく粘着質でやや気持ち悪い感じがして最高です。愛が重い人間、最高~~~!!!!

あとこれ最初はえ!?ゴム未装着じゃん!!!と思ったんですが、オチを知った今となってはここだけゴムを着けるなんて常識を発揮されても困るので、着けてなくてよかったです。

 

〇トラック4 カウントダウン

知らん男の声から始まります。

声の正体はヒロインの元カレ真中でした。

真中、坂上さんになにか言いたいことがあるならハッキリ言えよぉ!!!

結局何も言わずに去っていきます。

真中と別れた坂上さんはそのままヒロインのところへ。

先日のコトを全く覚えてないヒロイン(前トラックの「こういうのも使ってみるものだね」というセリフから、何かしらの薬を盛られていたのでは?)を残念がった後、話の内容はストーカー被害へと移ります。

もしかしたら社内に犯人がいる可能性もあるからこの話は俺以外にしないで、という坂上さん。あ~~~そういう狡猾なとこある……

場面転換して先日の約束通りにヒロインを自宅まで送っている途中、ストーカーにつけられていることに気づいて走ります。

ストーカー走って撒けるのか……?逆に相手を刺激することになるのでは……?と思いましたが無事に自宅までついた模様。よかったね。

ヒロインに今日はとにかく気を付けてなにかあったらすぐ連絡するように言い含めた後、スマートに帰る坂上さん。ほんと(表面だけ見たら)めちゃくちゃ頼れるいい人だな……

 

〇トラック5 喚起

たくさんチャイム鳴ってる(数えたら6回でした。思ってたより少ない)

元カレの真中が「どうしても話したいことがある」と切羽詰まった様子で訪ねてきます。切羽詰まってるにしてもあのチャイム+ノックは怖いからちょっと落ち着いてほしい。

あれだけ坂上さんに気を付けるよう言われていたヒロインはドアを開けないのですが、それでも真中は諦めずにドア越しに話を始めます。

真中の話を要約すると「坂上さんにはもう関わるな。俺がお前を振ったのは坂上さんに『彼女と別れて退職に追い込まないと君の親の会社との取引を取りやめにする』と脅されたからだ。このままじゃ取り返しのつかないことになる」とのこと。

この時点でヒロインの中での信頼度の高さは坂上さん>>>真中になっているので、話をイマイチ信じてもらえなかった真中は「本当にごめん。今日は帰るよ」と言って家を後にします。

ヒロインが、理由もわからないまま自分を振った男より親身になってくれる上司を信頼してしまうのも無理はないよね……

取り返しがつかなくなる前に忠告してくれる真中、根はいいやつだと思いますがどうしても「でもお前一度ヒロインと家族を天秤にかけられてヒロインのこと捨てたよね?」という気持ちになってしまいます。

 

〇トラック6 彼の本性

給湯室でいつもの調子で話しかけてきた坂上さんが、「真中の両親、助けてあげてもいいよ。ただし、今晩俺の部屋に来るんだったら……だけどね」と提案してきます。

この時点で真中がヒロインと接触したこととか全部確信してるのま~~~じで怖い。

声の調子や用件だけ伝えてさっとその場を去るところに圧倒的強者感があっていいです。

 

〇トラック7 優しい上司

提案通りに坂上さんの部屋へとやってきたヒロイン。

がちがちに警戒した様子のヒロインですが、そんなに警戒するなら一人で乗り込まず誰かに相談してから来るなどすればよかったのでは……?

飲み物(坂上さん特性ブレンドのアイスティー)(めちゃくちゃあやしい)を用意してくれた後「で、話って何かな?」と尋ねる坂上さん。部屋に呼んだのお前だろうがよ。

「俺のことが怖いの?」とか「真中に何を言われたの?」とか全部分かったうえで、優しいいつもの調子で語りかけてくる坂上さんは本当に強い。

さりげなく真中のことを「あのバカ」と言ってるのも坂上さんの人間性を表していていいな~と思いました。

ここでストーカーのネタばらしがされるのですが、真実は「坂上さんに命令された真中の犯行」だったと。

坂上さんは、万が一ヒロインが警察に通報した時のリスクも考慮して「傷心した部下をストーカーから守る優しい上司」を演じていたんですよね……恐ろしい男……

おかしい、と言うヒロインに対して「君のことが世界で一番大好きなのは俺。君を世界で一番幸せにできるのは俺だけ。だから君を俺だけのものにする。……それの何がおかしいの?」というヤバい男理論で応じる坂上さん。

ヒロインは逃げ出そうとしますが、例の特性アイスティーに何か盛られていたようで動けなくなってしまいます。

「本当どうしようもないくらいかわいいね……これで二度目だよ」と囁く坂上さんはまじで倫理観が破綻してて好きです。

坂上さんのかわいいには、自分の思い通りに他人が行動するときとか人を見下すときの優越感がめちゃくちゃ含まれているんだろうな……絶対プライド高い……

このトラックのセリフのところどころに、騙されたヒロインをバカだなぁ~と思っているだろう坂上さんの感情と彼のヒロインに対する異常な愛と執着心の両方を感じることができるので、本当にこのトラックは楽しいしこのCDの魅せ場だなと思います。

 

〇トラック8 キミだけを

意識を失ったヒロインは、冒頭で坂上さんが自慰をしていたヒロインだらけの部屋で目を覚まします。

「俺のお気に入りはこの写真かな」じゃないよいつもの調子でそんなことを言うな。

えげつない本性をバラした後なのに「俺も……君とのキス、大好きだよ」とうっとりしながらたくさんキスしてくるのすごく頭おかしい(褒めてる)と思うし、やっぱヤバい人間はこうでなくっちゃなー!とテンションあがりますね!!!!!

「今日はキスしながらいじってあげる」とかヒロインじゃなくて坂上さんがキス好きなんでしょ、知ってた。

薬のせいでもはや自我を保てていないヒロインがお願いされて口でするシーン、坂上さんの喘ぎ声がすごくかわいいです。「こんなことなら動画でも撮っておけばよかったよ」とか言うけど。

「これからは……こうやって少しずつ、俺とのセックスを教えてあげるね」ってセリフ、今まで聞いたCDの中で五本の指に入る名言なのでお願いだから聞いてください。

口に出したとき溢してしまったヒロインに対して「俺のが飲めないっていうの?」とやや怒り気味でいう坂上さん、そんな酒じゃないんだから。

最中に「いつからこんな風になったんだろう」と内心を吐露するシーンは聞いてて少し切なくなってしまいます。いや散々酷いことしていてそれ言う?ってところもあるけど。

「大好き」とか「愛してる」とちょいちょい言葉にしているあたり、根底にある愛は(歪に表れてしまったけど)本物なんだろうな……

最後の独白は坂上さんの揺るがない強さを感じられますね、やっぱりプライド高いし相当自分に自信があるでしょ。

 

〇トラック9 おまけ

キャストフリトークです。割愛!!!!!!!!(私がフリトやや苦手なため)

 

 

 

感想から伝わると思うんですけど、私は坂上さんのこと相当好きです。

表面は穏やかだけど賢く強かで力のあるキャラ好きなんですよ……あと愛が重い人……

終始いつも通りの穏やかさを崩さないまま進んでいくのも強者感があってよかったです。

あと偏見ですが、坂上さん無自覚に他を見下してたり自分に絶対の自信をもってそうなところいいですね!そんな風に強く生きていきたい!!

そんなこんなで執着eye、「表面は穏やかな愛の重い強い上司に外堀埋められて取り返しのつかないことになりたい人」にオススメです。