Midnight Blue

不健全CDと音声作品の感想

ヤンデレカレシ~はじまりの瞬間~(CV.浦田わたる)

暑過ぎるからアイス100本食べたい。

ヤンデレカレシという全年齢対象ドラマCDの話をします。

 

 

 

ヤンデレカレシ~はじまりの瞬間~(CV.浦田わたる)

 

私が大好きなシナリオライターのいりのたまこさんが制作のお手伝いをした、という理由で予備知識0のまま買ったんですけど良かったです!これを買うためだけにコミケでオタクに揉まれたけど良かったな……

さっき公式通販サイト見たら「再入荷お問い合わせ」になってる、かつ公式Twitter見た感じ再販の見込みもあまりないっぽいので、現在は入手するの難しいのか?

最初は「は~可愛い顔した男だなぁ、どんなヤンデレムーブを見せてくれるんだ」くらいの気持ちだったのですが、聞き終わった今では「夏月……愛しいぞ……Love&Kiss」に変わりました。
公式サイトに記載されてるあらすじが

先輩と夏月の出会いを描いたドラマCD『ヤンデレカレシ夏月〜はじまりの瞬間〜』です。

だけなのでストーリーがちょっと想像しにくい。夏月は元々別のアプリで彼氏として登場していて、今回は彼との出会いを描いた話らしいです。

個人的には『入学式で先輩(あなた)に惚れた夏月がどうにか好きになってもらおうと試行錯誤するハートフルヤンデレストーリー』だと思いました。

タイトルにヤンデレと表記されていますが作中のヤンデレムーブもそこまで不穏なものではなく、18推と比べるとめちゃくちゃ和やかで、ヤンデレというよりちょっとヤキモチ妬きな可愛い後輩という感じがします。

あとめちゃくちゃ個人的なおすすめポイントですが、夏月の可愛さやヤンデレな部分以外に随所で流れるBGMの妙なチープさがめちゃくちゃ好きです……ローカルCMで使われてそうなどこか懐かしい感じの音が……良い……

以下各トラックの感想などです。

 

 

 

〇トラック1

タイトルコールです。制作会社とタイトルが読まれます。

 

〇トラック2

入学式、学内で迷子になった夏月が先輩に声を掛けられるところから始まります。2人の出会いのシーン、運命の瞬間ってやつですね。

先輩に対して、初手で同い年だと勘違いしたり失礼な態度をとってしまう夏月。謝罪した後で「僕、人に合わせるのがすごい下手で……」と自身の悩みをこぼします。わかる~!!人間関係とコミュニケーション、難しい。

共感してくれた先輩に対して小さく呟かれた「僕だけじゃないんだ……」という言葉から、心底安堵した様子が伝わります。もうすでに愛しいな。

知らない1年生である自分に話しかけてくれたという理由で先輩を「こんな神様みたいな人」と評するのですが、そこはかとなく重さを感じさせて好きです。

初対面なのに先輩とならスムーズに喋れる、と夏月が心を開いてくれ、悩みの根幹である『人付き合いが上手くできない自分を変えたいのに上手くいかない』(意訳)という話をし始めます。

ここで語られる夏月の気持ち、人見知りで学生時代に上手く友達が作れなかった人は共感できると思います……私は聞いててわかる~~~!!!!!になりました。心当たりある人めちゃくちゃ聞いてほしい。

考えてみると、トラックの最初の方も敬語とタメ口が混ざった話し方をしたりと距離感が微妙で、そこにも人付き合いの苦手さが表れていたのかもしれない。

夏月の震える手を握る先輩、ヤンデレの扱いを心得てるな……と思いました。これで夏月は完全におちたぞ。

 

〇トラック3

 「僕、この前教室まで連れてってもらった……覚えてますか?」と、生徒会室までやってきた夏月。生徒会への入部を希望しているそうです。

入部届にクラスと名前を記入しているとき、夏月は自己紹介をしていないことに気がつきます。名乗るより先に悩み相談してたのある意味すごいな。

『夏月』と書いて『かづき』と読む名前、多くは『なつき』と読まれてしまうらしいです(本人談)。「初めてです、すぐわかってもらえたの」と嬉しそうな様子、可愛い。

そのまま流れで先輩の名前を聞き出した後、べた褒めする姿からは完全に好意が溢れ出ています。わかりやすくて可愛いなぁ。

改めて入学式のことのお礼を済ませた夏月は「その、『ありがとうございます』もなんですけど、それだけじゃなくて、もっと……本当は、僕……」と、何か言いたそうにしています。この後に続く言葉めちゃくちゃ予想できるぞ~!

「すみません、ちょっと……いきなりで驚かせるかもしれないんですけど…………僕、先輩が好きです!」

わかる~~~そうだよね!!やっぱり!!!あんなに好意ダダ洩れで好きじゃないわけがない!!!!

あの日からずっと先輩のことを考えてばっかりだったという夏月。恋してて可愛いですね。

勢いよく告白した後「いきなりこんな、迷惑ですよね……」と冷静になってシュンとしたり、迷惑じゃないという先輩の返答を聞いて前のめり気味に「可能性がないわけじゃないって思ってもいいんですか」と問いかける夏月。とんでもなく情緒が忙しい。

生徒会の仲間として、と答えた先輩に「じゃあ、生徒会に入ったら……ここで頑張ったら、考えてもらえますか!?」と夏月はさらに詰め寄るのですが……

勢い余って押し倒してしまい、さらにぶつかる形でキスをしてしまいます。やったね。

先輩を気遣ってか「そ、そっか!事故ですね!これは事故!」と笑って誤魔化す夏月。直後に小声で「……僕はそう思いませんけど」と呟くの、ヤンデレの片鱗が表れていて最高です。

ちなみに押し倒す直前、ピアノだけだったBGMにいきなりトランペットが参入してくるのでちょっと面白い。

生徒会室を出て入部届を出しに行こうとする夏月の「先生いるかな」という独り言、無邪気さを感じさせて可愛いです。彼はきっと、ヤンデレなことを除けば素直で真面目で純粋な可愛い後輩なんだと思います。

この『ヤンデレ部分』と『可愛い後輩部分』のギャップがすごく魅力的。

 

〇トラック4

生徒会に入部した夏月、言われる前に先輩の仕事を手伝う有能ぶりを発揮しています。

少し疲れた夏月の様子に先輩はいち早く気付くのですが、こういうところでさらに好感度が上がっていくんでしょうね……

生徒総会が控えているためやる事が山積みの様です。生徒総会という響き、懐かしい。

『夏月くん』と呼んでもらえるようになった(夏月談)り、楽しく喋ったりしている様子から、2人の距離は確実に縮まってきていることがわかります。

それとこの辺りのBGMはひときわチープな感じで好きです。なんか妙に透明感がある。

互いに褒めあったり、照れる先輩に事故キスの話を持ち出したりと、いい雰囲気になる2人ですが、先輩のケータイに生徒会長(男)からの連絡がきたことで邪魔が入ります。

 「連絡先知ってるんですね、会長さんの」と言う夏月、絶対嫉妬の感情でめちゃくちゃなんだろうな~!会長は夜道に気を付けた方がいいよ(外野並感)。

先輩が会長をどう思っているのか聞き出そうとするものの、早々に「ていうか、好きだったりしますか。会長さんのこと」とストレートに聞いてしまう余裕の無さが可愛いです。この後の一連の問い詰め方、ヤンデレの側面がちらちら覗いていて最高。

会長を羨ましがる姿を見かねてか、先輩が連絡先を教えてくれます。ラッキーだね。

しかも一緒に帰ってコンビニにで寄り道をするという約束まで交わします。くどいレベルで青春じゃん。

 

〇トラック5

先輩を送る送らないの押し問答が可愛い。

生徒総会を明日に控えた状況で、書類が1枚足りない事に気がつきます。

練習のため会長が持ち帰ったのかもという夏月の主張を聞いて、電話で確認をとろうとする先輩。『先輩が会長に電話をかける』ということがトリガーになり、夏月の嫉妬心が暴走します。

先輩を抱きしめて思いの丈をぶつけるのですが、やっぱり会長に取られてしまうんじゃないか、と不安で仕方なかったみたいです。ここ、夏月が抱える不安が一気にぶちまけられてて本当に愛しい……

逃げようとする先輩に向けた「僕のこと嫌いですか。それとも、あの人ならいいの?」のセリフ、余裕の無さがめちゃくちゃ表れてて好きです。

我に返ったあと必死に謝る夏月も可愛い。怖がらせたかったわけじゃないもんね。

その後「あんなことした奴が一緒なんて怖いかもしれないですけど……」と言いながらも、なんだかんだ先輩を送ることができた夏月。策士じゃん。

ちなみに書類は床に落ちていました、ケアレスミスだね。

先輩を家まで送り届けた後、再度謝る夏月は『明日が終わったら生徒会を辞めたい』という旨を伝えます。いや急でしょ!?

誰かが先輩に近づこうとしても、僕が生徒会の仲間のままでは止められない。それが苦しい……というのが理由です。辞職理由への私情の混ざり方がすごい。

夏月が生徒会に入ったのは本当に先輩のためだけなのですが、そのレベルが公私混同を超えているのでめちゃくちゃ清々しいなと思いました。

 

〇トラック6

出チャイム。

生徒総会は無事に終わったみたいです、よかったね~!!

生徒会室にて先輩と2人きりでお喋りする夏月、退部届は明日出すそうです。

「まあまあ役に立つ奴だったなって、そのくらいは思ってもらえたらいいんですけど」と少しお茶らけた感じで別れ(?)を告げるのなんだか切ない。

別れの挨拶の最後に、辞めると決めたのは自分だけど先輩の側を離れるのは寂しいという本音をこぼします。そりゃそうだよ……夏月は控えめな部分と強気な部分のバランスのとり方が上手いと思います。

部屋を出ていこうとする夏月ですが、辞めないでという先輩の言葉に引き留められ、このタイミングで好きだと伝えられます。告白された後で「嘘だ……」と言うの、ちょっと情けなくて好き。

「僕、これからも……先輩を好きでいていいんですか」と聞くの、彼が本当に思い悩んでいたことを感じさせます。

抱きしめあって、良い感じのBGMも流れて、円満にハッピーエンドを迎えられました。途中から『孫を見守る祖母』みたいな心境になっていたので、心底よかったね……という気持ちに。普通にちょっと泣いた。

ここで事故じゃない正式なキスをするの、複線回収(ではない)みたいな感じがあって好きです。

 

〇トラック7

後日談。初デートの日の話です。BGMが平成初期みたいな感じで死ぬほど好き。

放課後に校門で待ち合わせているのですが、「会うまで待ちきれなくて」と電話をかける夏月からもうすでに重さを感じます。ヤンデレカレシの名に恥じない。

「ちょっと待たせちゃうかも。この後やらなきゃいけないことがあって……」と言う夏月ですが、先輩と会うのをあんなに楽しみにしていたのに?と不思議に思いました。だって教室から校門までの短距離で電話をかけてくるような人だよ……授業終了後即面会じゃないの……?

まぁこの疑問もすぐ解消されるんですよね。なぜなら夏月の『やらなきゃいけないこと』は『会長にもう先輩と関わらないようお願いをする』ことだったので。

お願いというマイルドな表現を使いましたが、夏月はなにか会長の弱みを握っている様子だったので実際は脅しの方が近いです。

ここのトラック1番興奮しました。周りに圧をかけて外堀を埋めてくるヤンデレは最高。対先輩と対会長で、話し方の雰囲気が全然違うのも好きです。敬語なのは変わらないのに……

 

〇トラック8

後日談の続き。

先輩と一緒に歩いているだけで幸せそうな夏月が可愛い。本当にさっき脅しをかけてた人間か?

先輩が行きたいところを思いつくまで、一緒に歩くことにしたようです。

ここで先輩にさっきのことを聞かれた夏月が「話してましたよ、会長さんと。ちょっと聞きたいことがあって、それで時間もらってたんです」と何食わぬ顔で健気な後輩面をするの、ふてぶてしくて良い。

先輩との会話の中に会長が出てきたことで「早く、僕でいっぱいにしないと……」と呟くの、焦りと執念が見えて好きです。

先輩にいつもと様子が違うと指摘された夏月が「だって……褒めるから」「僕といるのに、僕と付き合ってるのに」と隠していた気持ちを話すの、付き合ったことによる距離の縮まりを感じさせます。あと小さく「やっぱり消すしか……」と呟くの不穏で好き。

受け入れてもらえた夏月が改めて先輩への思いを伝えるのですが、重さのオンパレードです。ちなみに私が1番好きなのは「いつもの僕のことだけ考えてください。心の中に、他の誰も入れないで」という言葉。

最後はなんかキスをしあって余韻に浸ってました(雑)。

 

〇トラック9

キャストトーク。キャストさんがダミヘで喋ってます。

 

 

 

夏月めちゃくちゃ愛しい~!!!

『純粋で真面目で可愛い後輩』の面と『病的なまでに先輩を愛している』面のギャップが最高に好きです。あと先輩を気遣っているように見せてなんだかんだ自分の要望を通しているの、甘え上手だなと思いました。

ヤンデレカレシ、「真っすぐで純粋でちょっと不穏な可愛い後輩と付き合いたい人」にオススメです!